公財)北区文化振興財団
導入早々コロナ禍に見舞われましたが、いつでも発券を導入していたおかげでキャンセルに伴う返金処理が非常に簡単に対応出来ました。
システムの導入日:2020年 4月 1日
お客様の声取材日:2021年11月25日
北とぴあのご紹介
北とぴあは北区の産業の発展と区民の文化水準の高揚を目的として建設された北区のシンボルです。館内には多彩な施設を持ち1300席のさくらホール、402席のつつじホール、平床で多目的スペースの飛鳥ホールや展示ホール、各種会議室、研修室、音楽スタジオ、多目的ルーム等があります。
今回は、公財)北区文化振興財団 事業係 深澤様にお話を伺いました。
北区における地域文化とそれに関連する地域活動を振興する事業を進めておられるとのことで、明るく親しみやすい雰囲気のホームページデザインにも納得です。
システム導入の経緯と日々の運用に係わるお話をお聞かせ頂きました。
※文中、弊社側からの回答を、 『 弊社> 』 という表現で記載させて頂きました。
導入の経緯
いつでも発券の導入前は会員管理用だけのシステムを使用していました。
チケット割引や先行販売等の特典がある、いわゆる『友の会』用です。
こちらの会員管理用に活用しておりました。→ほくとぴあメンバーズ
自主事業のチケット販売周りの運用は、すべて手作業で対応していましたが、年間の公演数が20~30公演ほどありまして、とにかく忙しかったです。
人の手で全て処理するので、ダブルブッキングが発生しないようにとても気を遣いました。
そんな中、前述の会員管理システムが導入後5年経過し刷新のタイミングを迎えていたこともあり、会員管理だけでなくチケット販売に係わる自主事業管理も可能なシステムの導入を検討することにしました。
検討は、近隣の公共施設が採用しているシステムを参考にするなどじっくり行い、予算取りを進めました。
選定理由、決め手
最終的には、下記3種のシステム導入提案を比較検討させて頂くことになりました。
①フルスクラッチ開発
②従量課金制
③いつでも発券
①は、良いものが出来る可能性はあったのですが、予算的に厳しいのと、将来的な拡張性に不安が残りました。
②は、月額の費用が流動的になることがネックでした。公益財団の予算策定においては受け入れにくい条件でした。
ということで、結局『いつでも発券』が最終候補として残りましたが、価格面だけでなく、『公共施設の自主事業をよくご存じだな』と一番強く感じられたことが選定理由としては大きいです。
営業の方や保守サポートの方とのやりとりで実感出来たのはもちろん、長年のノウハウが、システムの機能として反映されているのがよく分かりましたので、システム操作上の安心感が違いました。
参考にさせて頂いた近隣の公共施設さんに導入例が多かったことにも頷けます。
それから、導入検討期間は1年くらいになったのですが、その間にシステムが旧版から新版に置き換わり、よりコストパフォーマンスが良くなり私共にとっては導入経費が抑えられる形になり非常にラッキーでした。
導入後の感想、導入効果など
チケットのダブルブッキングが発生しない等、基本的な機能は勿論ですが、本館の運用上有効な、嬉しい機能が沢山あって、ありがたく活用させて頂いております。
原券管理が不要
本館では自主事業は当財団が主催しておりますが、施設の管理は別の指定管理者が担っており少々変則的です。
自主事業のチケット販売時も指定管理者側に販売委託をして窓口販売をお願いすることになるのですが、システム導入前は委託分の原券を全て発券しそれをお預かり頂く形で委託しており、お互いに原券管理が煩雑になっておりました。
システム導入後は、委託情報はデジタル化され柔軟に委託・変更・精算が出来るようになりましたが、『売れた席だけその場で発券する』運用がこれほど有難いとは思いませんでした。
原券で運用していたころは、沢山あるチケットの中から購入チケットを探してお渡しするわけで、時間も手間もかかりますし、お渡しするチケットのチェックや保管にも気も遣っていましたので本当に楽になりました。
会員管理にも有効活用
会員管理上では、友の会の登録会員様をリフレッシュさせて頂きました。
システム導入前には、DM類をはじめとして各種ご案内を全員に手作業で郵送や電話にてお伝えしておりました。
システム導入後、それまで自動であった会員更新をWeb上で手続きが出来るようになりました。
その結果、手作業の仕事が大幅に減り、その分の時間を他の業務に充てることが出来るようになりました。
私共としては、アクティブなお客様を把握でき『お得意様』との距離が近くなったと実感しております。
各種ご案内には、送信数に制限の無い無料メルマガも使えますし、会員先行販売等、優待サービスのご案内等にも有効活用させて頂いております。
キャンセル対応
期せずしてなのですが、コロナ禍対応と申しますか公演キャンセル時の対応がかなり楽になりました。
システムの導入時期が2020年4月だったのですが、その時点では『夏頃までには落ち着くだろう』と、自主事業公演のチケット販売は普通に進めておりました。
ですが、ご存知の通りコロナ禍は急激に深刻化し公演のキャンセルが相次ぎました。
当然、予約キャンセルとそれに伴う返金対応が必要になるのですが、『いつでも発券』を導入しオンライン販売主体に切り替えていたおかげもありまして、返金処理がスムーズに進められました。
システムの管理画面から予約取り消しを行えば、あとはカード会社の返金処理等が自動的に実行されます。
システム導入前は、封書ベースで予約キャンセルと返金処理のご案内をして返信で入金口座の情報をご連絡頂き、それらを取り纏めてお振込みの処理を進めた後、再度封書でのご案内が必要でした。
1公演当たりの返金対象の予約件数が300件程度だとしても、あれだけ公演キャンセルが続くと、郵送でのやりとりで対応することになったら、それにかかりっきりになってしまっていたと思います。
現状コロナ禍も落ち着いてきてはいるようですが、まだまだどうなるかわかりません。
公演キャンセルに伴う返金対応が膨大な負荷にはならないことが実感できておりますので、多少なりともゆとりを持てることが幸いです。
電子チケットの活用
私はファミリー向けのイベントを担当することが多いのですが、その場合電子チケットでの受け取りを選択される保護者の方が多いようです。
先日のイベントでも、5~600人程度の入場者の内、200人程度の方が電子チケットでした。
やはり紙チケットより断然扱いやすいことと、発券手数料も安価なことが主な選定理由のようです。
その他
北区民先行販売という優待制度を設けているのですが、先着順ということもあって早朝から昼頃までチケットをお買い求めになる方が長蛇の列になってしまうこともよくありました。お並び頂く方の安全も考慮し、徐々にWebでの販売に切り替えているところです。
今後欲しい機能、ご要望等
先ず、PayPay等の電子マネーを使ってみたいですね。
システムの標準機能として使えるようなので。
それから、チケット販売時の座席図に機材をおいてある席を表現したいです。
PA等、公演によっては座席を使用して機材を置くことがあり、その都度使用する席が変わります。
その度毎に、毎回座席図を新しく作るのは面倒なので、もう少し簡単な手段で表現できないでしょうか。
弊社>
席種に『機材席』的なものを登録頂き、それを当該席に席割設定で登録頂き、非売席設定にして頂けば、ご要望に近いイメージを表現できると思います。
『機材席』は分かりやすく目立つ色を設定頂き、機材席に対する説明を『ご利用案内』等に告知して頂く必要がありそうです。
無償で使えるトライアル環境で、試してみて頂くのが宜しいかと思います。
なるほど、わかりました。
早速試してみます。
最後に
導入後はとにかく楽になりまして、大変助かっております。
実は保守サポートへの依頼がメール主体ということで、レスポンスが遅いのではないかという危惧が有ったのですが、そんなことはなく比較的早いレスポンスでご回答を頂けるので助かります。
ありがとうございました。
今後とも、どうぞ宜しくお願いいたします。